「阿野先生、太田先生とアクティブラーニング」第4回セミナーレポート


■セミナー講師

 阿野 幸一 文教大学 国際学部 国際理解学科 教授 


「今、改めて英語科教育法を学び直そう!」という基本コンセプトのもと、阿野幸一先生と太田洋先生のコラボレーションで始まった全10回の連続セミナー。

現職英語教師のための英語科教育法セミナー

阿野先生、太田先生とアクティブラーニング

 

大修館書店から発売されているお二人の共著である『日々の英語授業にひと工夫』をテキストにして、毎回のテーマについてお二人がリレー形式で交互につなぎ、内容も一方通行的にお話しするのではなくペアやグループで問題意識の共有や様々な活動をしながら学びを深めていく、という新しいパターンのセミナーです。

 

第4回目の現職英語教師のための英語科教育法セミナーは、阿野幸一先生のご担当による「各技能の指導方法③」9月28日、夏休み期間を経て久しぶりの実施となりました。

文法指導にひと工夫、ドリルの仕方、スピーチ指導

 

今回の内容は『文法指導にひと工夫』

文法を定着させるために教師がすべきことは?というテーマで様々な意見交換がされました。

もし生徒から「文法を知っていても英語が使えない、文法よりもコミュニケーションが大事では?」と聞かれたら、どう答えるか?というやりとりでは、サッカー指導を例に

「技術やテクニックを練習して使えないとゲームはできないでしょう。文法と英語を使うということはそれと同じです」という出席者の回答が非常に印象深かったです。

 

また、当然ですが文法の知識だけの理解ではだめで、使い方と使用場面を意識した言語活動をきちんと行っていくことで英語を運用できるのだと改めて感じられました。

余談ですが、阿野先生がこの回答をした先生に「サッカー部の顧問をされているのですか?」と質問され、「いや、テニス部です」と回答。会場は大爆笑でした。

 

次に新出文法の指導手順の好例として、阿野先生が監修されたDVD(『「CAN-DOリスト」を使った授業づくり-目標達成のための言語活動の取り入れ方-【第1巻】【一学期の授業】休暇や週末の予定について<be going to>』)の一場面を見せながらのディスカッション。

「休暇や週末の予定について尋ねたり伝えたりすることができる」という単元目標をふまえ、be going toを使った表現を定着させていきます。

気付きを促したり、使用場面がわかったり、そしてとにかく大量のインプットを頭に残すために繰り返し繰り返し先生がbe going toを使用して生徒とやり取りする場面は本当に圧巻でした。

 

続いて『ドリルの仕方』ではドリルを行う際のポイントについて、次に『スピーチ指導について』ではスピーチ指導手順の留意点や評価の観点などを中心に様々な意見を出し合いながら充実した2時間をあっという間に終えた第4回目でありました。

 

次回は5回目、いよいよ折り返しを迎え連続セミナーも佳境に差し掛かります。

今回は新学期に入って久しい状況の中での開催でしたが、急な生徒対応や部活引率などで何名かの先生方がやむなく欠席されており、新しい学期を迎えても働き方や学校の状況が好転しないもどかしさを感じてしまいました。

 

来月も学校行事等で忙しい時期ではありますが、ぜひ欠席なしで全員ご参加いただけることを祈っています。

 

(2019.9)


 

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※指導者・協力者等の所属は記事掲載時点のものです。